2023/09/08
【コラム】しっとり、くちどけ― しっとりパウンドケーキ
しっとり、くちどけ―
しっとりパウンドケーキ
パウンドケーキとは―
パウンドケーキとは、もともとイギリス生まれのお菓子。その語源はレシピに由来しています。
パウンドケーキの「パウンド」は、小麦粉、卵、砂糖、バターの4つの材料をそれぞれ1ポンド(pound)ずつ使って作ることからパウンドケーキと名づけられました。
KINEELでは「しっとり」をポイントとしたパウンドケーキのレシピを開発しました。
しっとりパウンドケーキへの道のり
1.メレンゲを加える
泡立てた卵白に砂糖を加えたものがメレンゲと呼ばれ、以下の3種類があります。
・泡立てた卵白に砂糖を加えるフレンチメレンゲ
(一般的なメレンゲといえばコレ!)
焼菓子など、火をとおして作るものに使用するのが一般的。
・熱いシロップを使うイタリアンメレンゲ
しっかりしたかたさがあり、ムースやバタークリーム、デコレーションなどに使用する。
・温めながら作るスイスメレンゲ
形が崩れにくくなるので、複雑な形を絞り出す場合に最適。
など、卵白と砂糖の割合や作り方によってさまざまな使い道があります。
KINEELのしっとりパウンドケーキにはフレンチメレンゲを採用しています。
そのため、しっとりとしたくちどけ生地に仕上がります。
2.ラム酒につけたレーズンを入れる
KINEELのしっとりパウンドケーキにはラムレーズンを混ぜ込み、ラム酒の上品で華やかな風味とレーズンの食感がアクセントです。
ラム酒とは…
17世紀頃より主にカリブ海周辺で生産されているラム酒は、サトウキビから砂糖を生成し、分離した際の副産物である廃糖蜜やサトウキビの絞り汁を原料とする蒸留酒です。
甘さと苦味があり、カラメルのような濃厚な風味を持ち、お菓子作りによく使用されるリキュールです。
ラム酒つけにする理由
・まろやかな風味や食感
フルーツをラム酒につけることで、風味や食感がまろやかになります。
また、芳醇な香りや上品な甘さと苦味が出るうえに、しっとりと滑らかな舌触りの高級感のあるワンランク上の仕上がりに。
・保存性を高める
アルコールの殺菌力により食品の保存性、安全性を高めることができます。
3.砂糖のこだわり
一般的にはグラニュー糖を使われることの多いパウンドケーキで、KINEELのしっとりパウンドケーキではあえて上白糖を使用しています。
・グラニュー糖とは
ざらめ糖に分類され、そのなかで最も結晶が小さく蔗糖分(原料から抽出した糖汁を煮詰めて作られ、ミネラル分も原料から除去されることなく豊富に含まれているのが特徴)の比率が高く、くせのない甘さでさらさらしているのが特徴。洋菓子では最も基本的な砂糖と言われています。
・上白糖とは
しっとりしてきめが細かく、甘みにコクのある砂糖。一般的にお菓子作りにはグラニュー糖を使うことが主流ですが、上記のような性質を利用してお菓子にしっとりとした食感やコクを出したいときに使用されます。
上白糖を使用したKINEELのしっとりパウンドケーキは、コクのある深い甘さが特徴。くちどけ生地と口の中に華やかに広がる奥行きのあるリッチな甘さは格別です。
4.アイシング
天面に施された乳白色の飾りは「アイシング」と呼ばれるデコレーション。
アイシングとは…
アイシングの正式名称は「ロイヤルアイシング」といいます。
14~18世紀頃、イギリス王室用のお菓子としてケーキをデコレーションしたことから「王室=ロイヤル」と名付けられました。
当時は砂糖の精製技術が発達していなかった為、砂糖は非常に希少価格が高く、高価な代物でした。砂糖を多く使うアイシングは豊かさを表すシンボルとされていたのです。
また、アイシングのつややかな見た目が氷に似ていることから「アイシング」と呼ばれるようになったとの説もあります。
アイシングを施すことにより、しっとり感をさらにアップさせ、見た目にも華やかに。
またアイシングにはレモンの風味をつけ、甘さを引き立てつつ後味をさわやかに。
最後に
洋菓子の中でも馴染み深い「パウンドケーキ」。世の中にたくさんの種類が溢れているからこそ、KINEELでは、「しっとり」にフォーカスし、一度食べたら忘れられない、だけどどこか懐かしくほっとするようなパウンドケーキに焼き上げました。
日々のティータイムのお供に、おもたせ・お手土産に、大切な方へのお祝いやお中元・お歳暮などの季節の贈り物に。みなさまのお気に入りのスイーツになりますように。